FC2ブログ

想われ亭主

Posted by 彩子 on 30.2012 女色 15 comments 0 trackback
私が過去、
夫以外の男に惚れていた時、

私がその時気づいていなかっただけで、
夫は私の、
たとえば心此処にあらずな風情とか、

家に居るべく時間におらず、
先に帰った夫からの、《 今、何処? 》というメールに直ぐに返事が出来なかった事とか・・


そんな時、夫は私にたとえ不信を感じていても
妻の言動に不可思議な感触があったにしても、
決して問い詰め無かっただけだったのかもしれない、と

昨今の夫の、心ふわふわした有り体に、
これまでの私のやらかしてきた事を重ね合わせているのだ。
想い出しているのだ。


・・・


夫は一方的にオンナに想われているのかもしれないし、
恋愛をしているのかもしれない。


それにしてもだ。

オンナに貰ったブツを
私に見せるか? 
披露するか?


小銭入れサイズの、
私は知らないイタリアのブランド(らしい)の革製の小物入れ。
それだけでも充分に、ただ貰ったとは思えないモノ。

印鑑入れにしてはリッチなそれを用意して、
それに誰の手に依るものなのか、
その中には、夫のファーストネームが刻まれた篆刻印が入っている。
リボンがかかっている。


これって
愛のこもったぷれぜんと、である。



いつぞや、彼が話していたっけ。

家に持ち帰れない物貰ったら、
捨てるって。

それも又なんと潔いというか、
贈った女性は気の毒だと言うか。


それにひきかえ夫は、
見えみえの言いわけを並べて、
嫁の私に見せるのだ。




ひょっとすると、
私に対する過去の夫の様に
私は夫に、
詰め寄る事もせず、見て見ぬフリをしている。


ある意味能天気で、
すぐに意識から離れる、忘れてしまう私ではあるが、

又もや・・なことが起きた。


飲み屋のご主人に貰ったんやけど・・
と前置きして、夫は私に
本当に酔っているのか、酔って帰ったふりをしたのか、
その翌朝、出勤の準備をしながら
一枚のCDを見せた。

なになに?とおどけながら、
夫がコンポにセットしたCDを一緒に聞いた。

これ、朝からちょっとね・・な曲である。

私はコンポをオフにして、又テレビのスイッチを入れた。

夫はどんな気持ちだったか。
それからまもなく家を出た。

この日もいつもの様に
私は出勤する夫の車を見送った。


夫が出かけた後、
私はさっきのソレを眺めてみた。

丁寧に、
手書きのセットリストのメモを入れた、手作りCD。
その字面は、女性の書いた字、に見える。

だけど、
その選曲はと言うと、
どう見ても女性が選曲したと思しきラインナップ。
今流行りの、ラブソングをカバーしたもの。

この手作りCDを二度聞いた。
聞く私も私だけど・。
でもどうにもこれ以上聞く気がないのだ。
きっと夫を想っているだろうオンナのせつない心が
目いっぱい刷り込まれているのを感じるのだ。

わかってよあたしの気もち、聞いて聞いて・・なメッセージ満載なラブソングたち。




この手のモノ貰って夫も困るだろうに。
なんだか夫が気の毒にさえ思えて来る。

嫉妬という次元の感情が無い、私のこの精神状態の方が問題か。



CDを持って帰ってくる事になった日の朝、
実は妙に不自然に、
たまには電車で会社行こうかな、と夫が言ったのだ。

その時私は、
あ、今夜呑んで帰るんだな、と思った。


案の定夕方電話が入り、
夫は呑んで帰るねと言った。
なんとなく、
それはフツウの呑み会じゃないな、と予感がした。


その夜持って帰ったCDである。

夫は、
私がソノ手の事に無知だと思っているのだろうか。
私が夫に対して脳天気なフリをしているのを鵜呑みにしているのだろうか。

いやいや、実は・・かもしれない。


それでも、
私は次の日、
なんとなく不機嫌だった。

何故か、少しばかり浮かれた夫が気に入らなくて。


私は、
嫉妬なんてない、なんて言いながら、
その実、やっぱり夫の言動が気にはなっているのだ、
きっと充分に。






私も恋愛したいやんか。

これって可笑しなヤツアタリである。
こんなことがあって、そう来るか?って自問自答である。


私には過ぎた夫だし、
私の夫に収まってくれていることに、感謝の気もちさえあるのだ。
彼だっているのにね。

なのにね・・。




あたしは、
せつない恋愛をしていた、
今より若かった頃の私が懐かしいのだ。


あかん、あかん・・
こんなんじゃ・・。







 HOME