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おかん

Posted by 彩子 on 27.2012 日々色々 2 comments 0 trackback
誰の上にも等しく歳は重ねられていくというのに、
何の根拠も無く、
自分の母親は変わらず元気にしてくれているものと思っていた。

そんな愚かな思い込み・。


だから母の心の悲鳴に気づいた時は、
少なからず私は動揺した。


夜、テレビば観とったら
どうしようもなく寂しゅうなって、
あぁ、死にたいって思ったとよ
これが欝ってもんやろかってよぎったったい


ひとり暮らしの母は、自分で分析し、
それでも、そうやって意識出来たのも未だ軽症かなと思いながら、
私は母を呼んであげようと思い立った。
夫もたまには来てもらったら?と言ってくれた。

ちょっとこっち来てみる?とさらりと誘ってみたら、
うん・・行こかね、と言った。
いつもあんなに、忙しか忙しかと言ってた母が二つ返事だった。


よしもとを見てみたい、と言った母のリクエストにも驚いたけど、
生憎、席は取れずに他のプランを提案してみた。


そうやね、
横の美術館に行くたび、行ってみたかったったい、と
母がすぐにも乗ってきたのも驚かされた。

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母は、こげん食べれん、といいながら、
食前酒の梅酒から、最後のデザートまで美味しかね、と全部平らげた。

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車を出してくれた夫はお酒も飲めなかったが、
たまにはこんなところもいいね、とご機嫌だった。

その後、小さな美術館に入った。

古美術の好きな母は、其処はもう何度も行ったことがあるので、
あんた、ゆっくり見てこんね、と私にペースを合わせてくれた。

大阪城を近くで見たいと言ったくせに、もう疲れたと言った母に
夫は車をぐるりと走らせてくれた。


夕食は鮑やナマコに格闘して、魚介中心に母の好きなものを並べた。


翌日は母とふたり、
日本庭園を散策し、お茶をよばれた。
 

誰かと喋っときたいけん、
この頃は毎日お稽古の日にして、お弟子さんに来てもらいよるとよ

抹茶を飲みながら母は言った。

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広い庭園をゆっくり歩きながら、母と沢山喋った。

想像通り、
未だこの目で見たことも抱いたこともない二人目の曾孫を憂いた。

普段の母は感情をあまり出さない質だが、
元より折り合いが悪い兄夫婦への思いの丈をなんとか吐露した時、
だから彩子とお嫁さんのやりとりが羨ましかと、と言った。



娘のもとで二日を過ごし、
ひとり新幹線に乗って母は帰っていった。


少しは元気を取り戻してくれたかな。

改札を過ぎ、遠のいて行く母の後ろ姿に
あぁ、母も歳をとったな・
守ってあげるからねと・。


又いつでも、遊びに来てね。





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