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ただいま

Posted by 彩子 on 07.2012 日々色々 0 comments 0 trackback
GWの中日で忙しい一日を終え、
最終の飛行機に乗り遅れない様に段取りを付ける。
搭乗手続きを済ませ、空港の売店でお土産を買い、
ほっと一息付く。


日中からの荒れた天気で、
尾翼の上の席に座る私の久しぶりの帰省に逸る気持ち程度に
飛行機はちょっと揺れる。
本当は、あの離陸時のふわっとした感覚やら
飛行機の揺れが私は好きなのだ。




荒れた山の天気に振り回され、
予定を変更して
先に実家に帰省していた夫。

嫁の私は仕事で、
長い休暇の夫が
私より先に嫁の実家に入っているのだ。
母が重いのに買い出しに行ってくれたビールを呑んで、
お母さんと麦酒呑んでしまいました~
自分の分はコンビニででも調達して下さい、とメールが入る始末。

娘婿と何やってんだか、あたしの母。
居心地良いんか、我が亭主。


それから
私が実家の門を叩いた時は、
夫は友人と中州で出来あがっていて、
私も一緒に出てこんか?呑まんか?と
酔っ払いの声で電話をかけてくる。


こっちはついさっきまで仕事してて、
やっと最終に飛び乗ったと言うのに、のんきなもんである。

いいよいいよ、
屋台でラーメンでも食べてこんね、と酔った夫をかわす。


次の日は
昔住んでいた懐かしい場所を車でめぐり、
まだやってた~と、懐かしいうどん屋に入り、
【牛蒡天うどん】とかしわ御飯のおにぎりを食べる。


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彼に【牛蒡天うどん】はこれやし、と見せるつもりで
お行儀が悪いかと思いながら、
ちょっと食べかけながら、携帯を翳す。



その日の夜は、
大好きな女友達とデートが実現。
急に再会が叶ったもんね。

母と三人のおそと御飯のあと、
私は夫との約束を反故にした。
夕べのお返しだ!

楽しくて楽しくて、
これは又後日の記事に。


次の日、
未だ意識戻らずの父の、唯一残っているひとまわり上の、
私から言えば伯父さんの家に御機嫌うかがいに行く。
母のたってのお願いで。
別れた亭主の兄貴の家を訪ねるのだから、
これも又奇妙な絵である。


どちらかと言えば、
父より伯父との方が、母には似合っていたと私は思う。


心臓にペースメーカーが入り、耳も遠のいたとは言え、
男の寿命をとうに超えて、なお精力的に油絵を描く伯父は、
本当なら沖縄戦で取られてた命、今はおまけの人生と言う。

そんな伯父は、
乳癌で亡くした娘の歳に私が今なった事を
『 そうかそうか、彩子ちゃんは、
  あれの分まで綺麗に生きてくれんね 』と涙もろい声を出す。

そして、
好きな絵を持って行きなさい、と私に言う。


SN3V00210001-1.jpg

絵具や絵筆が綺麗に整頓され、
壁には裸婦のスケッチや、
日展に最高齢で入選した100号の絵が部屋を飾る。


『 おじちゃん、これがいい 』

私の目には、
キャンバスの菜の花畑はどう見たって素敵なのに、
未だ完成していないからこれはごめんよと言う。

そして、沢山の作品の中から、
本来なら夫が登る筈だった山を描いた新緑美しい絵を貰う。
車で帰っといて良かったねと母が笑う。


伯父は、何度も何度も、
彩子ちゃんはどうしてるかと思ってたよ、夢も見たよ、と繰り返した。
そして、本当によく来てくれた、嬉しい嬉しいと言った。
これはそろそろお迎えが来てるんか?と言った。

私は初めて聞く顔をして、
少し呆けた伯父さんの話を聞いた。
意識戻らないままの父の事を、
人生の終わりを前にして何と言う奴だと嘆いた。



それからその足で、夫の実家に向かう。
其処はもう何の違和感もなく、
私も家族の一員である。
そこにも長い歴史が有る。


長い距離を車で帰る私達に、
昨今の事故を思ってか、
あんた達も気を付けて帰んなさい、と言い
姑は少し呆けた舅と玄関先でいいのに、
痛い膝を押して、ガレージまで見送った。

ひとりで運転する夫に悪いから、
長い道中、助手席で寝ない様に、
沢山のCDを流して、大きな声で歌ったりした。



本当は孫ちゃんの顔を見に出かけたかったけれど、
やっぱり帰って良かったね、と夫が言う。

おんなじ事、
考えてたね。














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