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桜記憶

Posted by 彩子 on 12.2019 女色 0 comments 0 trackback
日本三大桜のひとつ
根尾の淡墨桜を観てきた。


樹齢重ねた桜と聞いて、

もう何年も前のこと
彼人が連れ出してくれた
醍醐桜のような、
山里にひっそりと根を下ろし
野太い幹を肌で触れるような古木を
私は想像していた。


感嘆の声を上げる夫の横で
私はなんと言えばいいのか
口籠もってしまった。



その淡墨桜は、
沢山の先人の手を借り支えられて
老木とは言え無いほどの
どっしりとしたその雄姿をシンボルの様にして
その周りは公園と設えられ
国の天然記念物だから
当然の様に柵がぐるりと巡っていた。


観光地の当たり前の景色、
その美しさに惚れ惚れとしながらも
千五百年とも言われる樹近くに行って
その息遣いを感じるには遠い。




…そう
彼人が見せてくれた
あの桜の記憶が鮮やか過ぎた。


圧倒的な淡墨桜を
夫と並んで愛でながら
私は
違う桜を想っていた。


一泊の旅を計画し
長距離運転してくれた夫には
そんな記憶はおくびにも出せない。



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宿に着いて
温泉とお酒で運転が無理になり
同じく夜桜を所望した中年女性二人組と
タクシーを相乗りして
ライトアップした淡墨桜を見に行った。


夜のそれは幻想的で
昼間の顔とはまるで違い
息を飲むほど美しかった。

昼の顔と夜の顔はあまりに違いがあった。




夜桜を見上げながら
私はあの頃
夜のお出かけなんて
無理だったことも蘇って
すこしだけ胸が熱くなった。



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